組込系に組込用スクリプト言語

先日,組み込み系でスクリプト言語エンジンを組み込むこと(だじゃれではない)に関する話題があって,議論に値するネタが幾つかあったおかげで少々盛り上がった.たとえば,エンジンがどのくらい標準関数に依存しているのか,エンジンのライセンスの問題等々・・・
組み込み系においては,関数依存の問題は,実際に組み込むに当たって大きく立ちはだかるものだろう.Cランタイムライブラリ関数の実装が網羅されていないことは多々あるようで(たとえば,とある携帯ゲーム機の開発環境だとファイルシステム関係の関数が存在しない等),エンジンがあまり多くの関数に依存していると,その実装の欠落にヒットする可能性が高くなる.エンジンが組み込み系向けのコンパイル時定数スイッチか,エンジンが利用する関数群を含むCランタイムライブラリラッパーを用意しているのであればいいのだが・・・
ライセンス問題は,特に商用ソフトウェアを開発する際に大いに幅をきかせるだろう.GPLLGPLでライセンスされたエンジンを使うことなんて,予め意図されたもの以外は論外だろうし,宣伝条項を持つ幾つかのライセンスも,明記すべき事項の多さによっては,その事柄について顧客に釈明する必要が出てくるだろう.趣味で開発しているソフトウェアであっても,プロプライエタリにしたいのならば,何らかの条件でソースコードの公開が義務づけられているようなライセンスは受け入れがたい.
これらは,スクリプト言語の善し悪しにかかわらず付きまとうもの.さらにその要素を加味すれば,利用可能なエンジンは限られてくるだろう.